2024年の秋にテレビでドラマ化され、ますます注目が高まっている軍艦島。一度この目で見てみたいと考える方も多いことでしょう。
軍艦島への訪問を考えている方にとって重要なポイントは、個人で上陸できるのか、また信頼できるツアー会社やツアーの出発地について、といった情報ではないでしょうか。
また、上陸に必要な費用や参加時の注意点、訪問に適した時期など、計画を立てる上で欠かせない情報も気になるところ。
本記事では、上記のトピックに加え必要な費用や参加時の注意点、訪問に適した時期など、計画を立てる上で欠かせない情報を網羅、東京や福岡からの行きかたや、軍艦島訪問の際に併せて行きたい観光地についても触れています。
この記事を読むことで、軍艦島観光を安全かつ快適に楽しむための全体像をつかむことができるでしょう。ぜひ最後までお読みいただき、軍艦島の魅力と訪問のポイントを押さえてください。
本記事の内容
- 軍艦島の歴史や特徴について
- 上陸方法やツアー参加時の注意点
- 東京や福岡からのアクセス方法
- 訪問時に併せて楽しめる観光地
軍艦島に行くには:基礎知識
軍艦島とは
軍艦島とは、正式名称を「端島(はしま)」といい、長崎市の南西約18kmの沖合に位置する人工島。この島は、かつて日本の近代化を支えた海底炭鉱の拠点として栄え、その独特な外観から「軍艦島」と呼ばれるようになりました。
島の形状が、日本海軍の軍艦「土佐」に似ていることがその名前の由来。
この島は、長い間石炭採掘の場として利用され、最盛期には世界一の人口密度を記録したことで知られています。鉄筋コンクリート製の集合住宅が密集して建設されており、学校、病院、商店、娯楽施設など、住民の生活を支えるあらゆるインフラが整備されていました。
これは、外部から隔離された島で労働者たちが生活するために必要な設備をすべて内包していたため。
軍艦島は、1974年の炭鉱閉山後に無人島となり、長い間立ち入りが禁止されていました。しかし、2009年に観光目的で一部が開放され、2015年には「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」としてユネスコの世界文化遺産に登録。
観光客はクルーズツアーに参加することで島を訪れることができ、島内の一部を見学することが可能です。
島内は老朽化が進んでおり、安全上の理由から見学できるエリアが限られています。そのため、訪問者は事前にルールを確認し、ツアーガイドの案内に従う必要があります。
軍艦島はその歴史的価値と独特な外観で多くの人々を惹きつける魅力的な観光地となっています。
簡単な歴史
軍艦島の歴史は、1810年に島内で石炭が発見されたことから始まります。その後、1890年に三菱鉱業(現・三菱マテリアル)が島全体を購入し、本格的な石炭採掘がスタート。
この時期、島では海底炭鉱の採掘が進められ、徐々に埋め立てや護岸工事が行われていきました。
明治から昭和にかけて、軍艦島は日本のエネルギー供給を支える重要な拠点として発展しました。特に昭和30年代(1950年代後半)には、エネルギー需要の増加に伴い炭鉱が最盛期を迎え、1960年には島の人口が5267人に達し、世界一の人口密度を記録。
狭い島内には、集合住宅や学校、病院、商店などが建設され、住民は島内で生活のすべてを賄うことができました。
しかし、徐々に石炭の採掘量は減少していき、軍艦島もその影響を受けます。1974年には炭鉱が閉山となり、住民たちは島を離れることを余儀なくされました。それ以降、軍艦島は無人島となり、長い間放置されることとなりました。
2001年に三菱から長崎市に譲渡された後も、軍艦島は老朽化が進み、観光客の立ち入りは禁止されていましたが、2009年から部分的に観光が解禁。
2015年には「明治日本の産業革命遺産」の一部としてユネスコの世界文化遺産に登録され、その歴史的価値が世界的に認められるようになりました。
現在では、観光地として多くの人が訪れる一方で、老朽化や風化による遺構の保存が課題となっています。軍艦島の歴史は、日本の近代化の象徴であり、その過去を知ることで現代とのつながりを深く理解することができます。
個人で上陸できるか
軍艦島には個人で上陸することはできません。この島は、1974年の炭鉱閉山後に無人島となり、長い間立ち入りが制限されてきました。現在でも、軍艦島への上陸は安全性や保全の観点から厳しく管理されています。
観光客が島に上陸する唯一の方法は、許可を得たツアー会社が主催するクルーズツアーに参加すること。
これは、軍艦島が老朽化した建造物や荒廃した地形を抱えており、安全に見学するためのルートが限られているからです。島内では見学エリアが決められており、ツアーガイドの案内に従って指定された範囲のみを見学可能。
これにより、観光客の安全が確保されるとともに、文化財としての島の保全も実現しています。
軍艦島の立地は海に囲まれた特殊な環境であり、強風や高波の影響を受けやすいです。波の高さや風速が一定の基準を超えると、船が接岸できず、上陸が中止される場合も。
このような状況を考えると、個人での訪問は現実的ではありません。
一方で、ツアーに参加することで、安全に軍艦島を見学し、その歴史や価値を深く理解することができます。ガイドによる解説や船内での映像資料を通じて、島の成り立ちや役割を知ることができるのも、ツアー参加の大きなメリット。
このような事情から、軍艦島への訪問を検討している場合は、信頼できるツアー会社を利用することをお勧めします。
ツアー会社の紹介
軍艦島への上陸クルーズを提供しているツアー会社は、現在5社。それぞれが異なる特徴やサービスを持ち、訪問者のニーズに応じた選択が可能です。
以下では、それぞれの会社について簡単にご紹介します。
- 軍艦島コンシェルジュ(ユニバーサルワーカーズ)
長崎港から出航するツアーを提供しており、「ジュピター号」という200名乗りの船で運行。このツアーの特徴は、プロのガイドによる詳しい解説や、ツアー参加者が「軍艦島デジタルミュージアム」を見学できること。
また、追加料金を払うことで、より景色が楽しめるプレミアム席の予約も可能です。 - やまさ海運
業界最大規模の船「マルベージャ号」を使用し、225名が乗船可能。この会社は、軍艦島への上陸が解禁された際に最初にツアーを開始した実績があり、信頼性が高いです。
早割予約のサービスがあるため、計画的に予約を行うことでお得に参加できます。 - シーマン商会
少人数で快適に過ごせる「さるく2号」でのツアーを提供しています。このツアーでは、NPO法人「軍艦島を世界遺産にする会」の理事長がガイドを務め、実際に島で生活した経験に基づいた解説を聞くことができます。
乗船記念品や上陸証明書がもらえる点も魅力的。 - 軍艦島上陸クルーズ(高島海上交通)
「ブラックダイヤモンド号」によるツアーで、軍艦島と高島の両方を訪れることができます。高島には炭鉱関連の資料館があり、軍艦島とともに石炭産業の歴史を深く知ることができる内容となっています。 - 第七ゑびす丸
小型船を使用し、長崎市野母崎から出港するツアーを運行。乗船時間が約10分と非常に短いため、船酔いが心配な方におすすめ。ただし、発着場所へのアクセスが長崎市内からやや不便な点には注意が必要です。
各社のツアーは出航時間や所要時間、料金が異なるため、自分の旅行計画や目的に合った会社を選ぶことが重要です。また、悪天候による上陸中止の可能性もあるため、ツアー申し込み時にキャンセルポリシーを確認しておくことをお勧めします。
ツアーの出発地
軍艦島ツアーの出発地は、主に長崎港と長崎市野母崎の2カ所。それぞれ特徴があり、旅行計画や個々のニーズに応じて選択することができます。
長崎港からの出発地
長崎港から出発するツアーは、アクセスの良さが魅力。長崎市内に宿泊している場合や、公共交通機関を利用して訪れる場合には特に便利。長崎駅からツアー会社の受付場所までの所要時間は、徒歩やタクシーで15~25分程度。
観光の拠点としても有名なエリアで、ツアー前後に長崎市内の観光地を巡ることができます。
長崎港から出発する主なツアー会社は、「軍艦島コンシェルジュ」「やまさ海運」「シーマン商会」「高島海上交通」です。これらのツアーは、いずれも約45分の船旅で軍艦島に到着します。
長崎市野母崎からの出発地
一方、長崎市野母崎から出発するツアーは、軍艦島に最も近い出発地として知られています。野母崎は長崎市中心部から車で約50分、公共交通機関を利用した場合は約1時間15分ほどの場所にあります。
このエリアから出発するツアーは、短い乗船時間で軍艦島に到着するため、船酔いが心配な方や時間を節約したい方におすすめ。
野母崎発着のツアーを提供している 第七ゑびす丸は、小型船を使用しており、少人数でのプライベート感が特徴。
どちらの出発地を選ぶ場合でも、事前にツアー会社の受付場所や集合時間を確認することが大切。アクセス方法や交通状況も考慮し、余裕を持ったスケジュールで訪れることをおすすめします。
上陸に必要な費用
軍艦島上陸に必要な費用は、ツアー会社や選択するプランによって異なります。一般的には、ツアー料金と上陸施設使用料の合計が必要です。以下では、主要な費用の内訳について詳しく説明します。
ツアー料金
ツアー料金は、利用する会社やプランによって異なります。たとえば、スタンダードプランでは大人5,000円前後が一般的ですが、追加料金を払うことで景色を楽しめる指定席プランを選ぶことも可能。
一部のツアー会社では、早割や団体割引が適用される場合もあるため、事前に確認することで費用を抑えることができます。以下に一部の料金例を挙げます。
- 軍艦島コンシェルジュ
大人5,000円(スタンダードプラン) - 高島海上交通
大人3,600円 - やまさ海運
大人4,500円 - シーマン商会
大人3,600円 - 第七ゑびす丸
小型船での貸切プランが基本で、人数に応じて料金が変動(例:1隻24,000円)
上陸施設使用料
軍艦島に上陸するためには、ツアー料金とは別に上陸施設使用料が必要です。この費用は、島内の整備や保全に使われるもので、大人310円、小学生150円と設定されています。
一部のツアー会社では、申し込み時にツアー料金と一緒に徴収される場合もあります。
その他の注意点
ツアー料金には通常、船内でのガイドや映像資料の提供が含まれますが、昼食や飲み物などの個人費用は含まれません。また、天候により上陸が中止される場合、周遊ツアーに切り替わることがあります。
この際、上陸施設使用料は返金される場合があるため、事前にキャンセルポリシーを確認しておくことが大切です。
軍艦島への訪問は、ツアー料金だけでなく、安全性や価値ある体験を含む費用と考えると、その価値を十分に感じられるでしょう。予算に合わせてプランを選び、無理のない範囲で楽しむことをおすすめします。
軍艦島に行くには:いざ出発
ツアー参加時の注意点
軍艦島ツアーに参加する際は、安全や快適な見学のためにいくつかの注意点を把握しておく必要があります。これらのポイントを事前に知ることで、スムーズに観光を楽しむことができるでしょう。
1. 天候による上陸の可否
軍艦島は海上に浮かぶ島であり、風や波の影響を大きく受けます。風速5m以上や波高0.5m以上になると、上陸が中止されることがあります。また、視界不良や雨天時にもツアー内容が変更される場合も。
出航後でも現地の海況が安全基準を満たさない場合、周遊ツアーに切り替わることがあるため、天候条件には十分注意が必要です。ツアー予約時にはキャンセルポリシーや返金条件を確認しておきましょう。
2. 服装や持ち物
軍艦島は荒廃した建物や舗装されていないエリアが多いため、歩きやすい靴と動きやすい服装が必要。スニーカーや運動靴が推奨されており、ハイヒールやサンダルでは上陸できません。
また、日差しが強い夏場は帽子や日焼け止め、寒い季節は防寒具を用意するなど、季節に応じた準備が重要です。雨天時は傘の使用が禁止されているため、レインコートを持参してください。
3. トイレの利用について
軍艦島にはトイレがありません。そのため、出航前や船内で必ずトイレを済ませておくことが重要。見学中にトイレに戻ることはできないため、特に子連れの方や高齢者の方は注意が必要です。
4. 年齢制限と安全対策
ツアー会社によって年齢制限が異なりますが、未就学児や小学生以下の子どもは参加が制限される場合も。また、見学エリアには転倒の危険があるため、ガイドの指示に従い、安全に行動することが求められます。
5. その他の注意事項
軍艦島の見学エリアは保全が進められているものの、建物は老朽化しており立ち入り禁止区域も多いです。ガイドの指示に従い、指定されたルート以外に立ち入らないようにしましょう。
また、見学中の写真撮影は自由ですが、撮影に夢中になりすぎて安全を損なうことのないよう注意が必要です。
以上の点を踏まえて準備を整え、軍艦島ツアーを安全かつ快適に楽しむよう心がけてください。
訪問に適した時期
軍艦島を訪問する際には、季節や天候に応じて最適な時期を選ぶことが重要です。それぞれの季節に特徴があるため、自分の旅行目的や好みに合った時期を選びましょう。
1. 春(3月~5月)
春は軍艦島を訪れるのに最も適した季節の一つ。気温が穏やかで風も比較的穏やかであるため、海況が安定している日が多いのが特徴です。また、長崎市内の桜や新緑を楽しみながら観光を組み合わせることもできます。
ただし、春の嵐や突風が発生する日もあるため、出航状況の確認が必要です。
2. 夏(6月~8月)
夏は晴天が多く、海の青さが映える絶好の写真スポットとして人気があります。しかし、日差しが非常に強く、熱中症や日焼けに注意が必要。
帽子や日焼け止め、十分な水分を持参して対策をしましょう。また、台風シーズンに入ると急な天候悪化が起こりやすいため、ツアー中止の可能性があることを考慮してください。
3. 秋(9月~11月)
秋は春と同様に、訪問に適した季節です。特に10月以降は気温が下がり、快適に見学することができます。台風シーズンが9月末まで続くことがあるため、この時期に訪問を計画する場合は、天気予報を確認する習慣をつけましょう。
4. 冬(12月~2月)
冬は風が強くなる日が多いため、軍艦島への上陸が難しい場合があります。一方で、晴天の日には澄んだ空と青い海のコントラストが美しく、写真撮影には最適な時期でもあります。寒さ対策をしっかり行い、防寒具や手袋を用意しておくと安心です。
天候とスケジュールの確認が重要
軍艦島の訪問は天候に大きく左右されるため、出発前に最新の気象情報を確認することが欠かせません。特に、強風や高波が予想される場合には、ツアーが中止になる可能性があるため、柔軟なスケジュールを立てることをおすすめします。
軍艦島訪問に適した時期は人それぞれですが、季節ごとの特徴を理解し、自分の旅行計画に合ったタイミングで訪れることで、より充実した観光体験が得られるでしょう。
東京からの行きかた
東京から軍艦島を訪れる場合、最寄りの長崎港や長崎市まで移動する必要があります。利用できる交通手段には飛行機、新幹線、高速バスがあり、それぞれ所要時間や料金が異なります。
ここでは、各手段について詳しく解説します。
1. 飛行機を利用する方法
飛行機は、東京から長崎へ最速で移動できる手段です。羽田空港または成田空港から長崎空港までの直行便を利用する場合、所要時間は約2時間。
LCC(格安航空会社)を利用すれば、片道6,000~10,000円程度でチケットを手配できる場合も。長崎空港到着後は、空港リムジンバスを利用して長崎駅まで移動。バスの所要時間は約50分で、料金は片道1,200円です。
飛行機のメリットは時間を大幅に節約できる点ですが、デメリットとしては空港までのアクセスや待ち時間が加わる点があります。そのため、移動スケジュールを余裕を持って組むことが重要です。
2. 新幹線と在来線を利用する方法
新幹線を利用する場合、まず東京駅から博多駅まで移動します。この区間の所要時間は約5時間で、料金は26,000円前後です。その後、博多駅で特急「かもめ」に乗り換え、長崎駅まで向かいます。この所要時間は約2時間。
新幹線は天候に左右されにくく、乗り換えの手間が少ない点が魅力ですが、所要時間が長いことと料金が高めであることを考慮する必要があります。
3. 高速バスを利用する方法
最も経済的な手段として、高速バスも検討できます。東京から長崎までの直行便は運行されていませんが、博多や福岡を経由して向かうルートがあります。長時間の移動となるため、体力に自信があり、費用を抑えたい場合におすすめ。
ポイント
東京から長崎への移動手段は、旅行者の時間と予算によって選択が異なります。最速を重視する場合は飛行機、移動を楽しみながら旅をしたい場合は新幹線、費用を抑えたい場合は高速バスが最適。
いずれの手段でも、事前予約をすることでスムーズに移動できるでしょう。
福岡からの行きかた
福岡から軍艦島を訪れる場合は、まず長崎市まで移動する必要があります。福岡は長崎と比較的近いため、移動手段も複数あり、選択肢が豊富です。
1. 新幹線と在来線を利用する方法
福岡(博多駅)から長崎駅までの移動には、JR九州の特急「かもめ」が便利です。所要時間は約2時間で、料金は片道約5,000円。
列車の本数も多く、快適な車内でリラックスしながら移動できます。また、新幹線「西九州新幹線」が部分開業したため、博多から武雄温泉駅まで新幹線を利用し、そこから特急「リレーかもめ」に乗り継ぐルートも選択可能です。
2. 高速バスを利用する方法
高速バスはコストパフォーマンスの良い選択肢。福岡市内の博多バスターミナルや天神から長崎駅前まで直行バスが運行されています。所要時間は約2時間半で、料金は片道2,000~3,000円程度。
座席はリクライニングシートが基本で、長距離移動でも比較的快適に過ごせます。
3. 車を利用する方法
自家用車やレンタカーを利用する場合、福岡から長崎までは高速道路を利用して約2時間半で到着。主要ルートは九州自動車道を通り、長崎自動車道に入る経路です。
道中にはサービスエリアもあり、休憩を取りながら移動できます。ただし、駐車場の確保や交通渋滞を考慮する必要があります。
4. 飛行機を利用する場合
福岡空港から長崎空港への直行便はありません。ただし、他地域から福岡経由で訪れる際に、福岡空港から高速バスを利用して長崎市まで移動する方法は便利です。
ポイント
福岡から長崎への移動手段は、時間とコストのバランスを考慮して選ぶことが重要です。短時間で移動したい場合は特急「かもめ」、費用を抑えたい場合は高速バスが最適。
また、移動中の快適さを重視する場合は車での移動も検討できます。長崎到着後は、スムーズに軍艦島ツアーの受付場所へ向かうために、移動計画を立てておくことをおすすめします。
ハウステンボスからの行きかた
ハウステンボスから軍艦島を訪れるには、長崎市まで移動する必要があります。ハウステンボスは長崎市の北東に位置しており、交通手段として電車、高速バス、車が利用できます。それぞれの特徴を以下に詳しく説明します。
1. 電車を利用する方法
ハウステンボス駅からJR大村線に乗り、長崎駅へ向かうルート。この方法の所要時間は約1時間30分で、乗り換えが必要ないためスムーズな移動が可能。
料金は片道約1,500円程度です。電車は1時間に1本程度運行されており、観光シーズン中は混雑する可能性があるため、余裕を持った計画が大切です。
電車の利点は、渋滞の影響を受けず、車窓からの景色を楽しめること。一方で、運行本数が限られているため、タイムスケジュールに合わせた計画が必要です。
2. 高速バスを利用する方法
高速バスは、ハウステンボスから長崎駅まで約1時間20分でアクセスできる便利な手段。料金は約1,500円程度で、快適なリクライニングシートを備えた車両が多いのが特徴。
ただし、1日に運行する便数が少ないため、事前に時刻表を確認しておくことが重要です。
高速バスの魅力は、座席予約が可能な点と、観光後の疲れた体を休めながら移動できること。特に渋滞が少ない時間帯を選べば、時間通りに目的地に到着できます。
3. 車を利用する方法
レンタカーや自家用車を利用する場合、ハウステンボスから長崎市までは約1時間のドライブとなります。九州自動車道と長崎自動車道を経由するのが一般的で、高速道路を利用するためスムーズに移動できます。
長崎市内に到着後は、駐車場の場所を事前に調べておくことをおすすめ。
車での移動は時間の融通が利き、寄り道を楽しむ自由度が高い点が魅力。一方で、運転手の体力や駐車場代が必要になる点を考慮する必要があります。
ポイント
ハウステンボスから軍艦島を訪れる際は、長崎市までの移動手段をスケジュールや予算に応じて選ぶことが大切。それぞれの交通手段にはメリットとデメリットがあるため、計画段階での検討が成功の鍵となります。
軍艦島と併せて行きたい観光地
軍艦島訪問の際には、長崎市やその周辺にある観光スポットを一緒に楽しむことをおすすめします。長崎は歴史や自然が豊富な観光都市であり、軍艦島の観光と組み合わせることで、より充実した旅行が実現します。
1. グラバー園
長崎市内の観光地として外せないのがグラバー園。ここでは、19世紀の洋風建築や美しい庭園を楽しむことができます。特に、世界遺産にも登録されている旧グラバー住宅は必見。
軍艦島が産業遺産としての歴史を学ぶ場であるのに対し、グラバー園では日本の近代化を支えた異国文化の影響を感じることができます。
2. 大浦天主堂
グラバー園のすぐ近くに位置する大浦天主堂は、日本最古の木造ゴシック建築であり、こちらも世界遺産に登録されています。長崎がキリスト教と深い関わりを持つ地域であることを象徴するスポット。
軍艦島訪問とセットで歴史の異なる側面を楽しむことができます。
3. 長崎平和公園と原爆資料館
長崎市内にある平和公園と原爆資料館は、戦争の悲惨さと平和の尊さを学べる場所。軍艦島が近代産業の歴史を物語る場であるのに対し、こちらでは戦争と平和について深く考えるきっかけを得られるでしょう。
観光ルートに組み込むことで、長崎の歴史全体を俯瞰することができます。
4. 島原半島や雲仙温泉
長崎市から少し足を延ばせば、島原半島や雲仙温泉などの自然豊かなエリアに訪れることができます。温泉で旅の疲れを癒したり、火山地帯の景観を楽しむことができるため、軍艦島観光後のリラックスタイムに最適。
ポイント
軍艦島を訪れるだけでなく、周辺の観光地を組み合わせることで、長崎の魅力をより深く堪能できます。歴史、自然、文化が融合する長崎の旅を存分に楽しむために、軍艦島訪問時に立ち寄るスポットを計画に盛り込むことをおすすめします。
旅行のテーマや時間に応じて、最適な観光地を選びましょう。
まとめ:軍艦島に行くには
- 軍艦島は長崎市南西の人工島で、正式名称は端島である
- 島名は日本海軍の軍艦「土佐」に形状が似ていることからついた
- 軍艦島はかつて世界一の人口密度を記録した炭鉱島である
- 1974年の炭鉱閉山以降、島は無人島となっている
- 2009年に観光目的で一部が開放される
- 2015年にはユネスコ世界文化遺産に登録された
- 観光客はツアーを通じてのみ島を訪れることができる
- 老朽化により見学エリアが限定されている
- 石炭採掘は1890年に三菱鉱業が本格化させた
- 島は住民の生活に必要な施設がすべて整っていた
- 個人での上陸は許可されておらずツアー参加が必須である
- ツアー会社は長崎港や野母崎から出発する便を提供している
- 天候や海況により上陸が中止される場合がある
- 軍艦島訪問時には歴史的背景の理解が求められる
- 島の保存と観光の両立が課題となっている
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